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JPドメイン名紛争処理方針に基づく答弁書

申立書と同様に、いずれ公開される裁定文に現れない個人情報のみを削除し、フォーマットを整えて公開いたします。
不都合ありましたらお知らせください>関係各位

弁護士先生に頼む金なぞ無いので、自分で書きました。
何かの参考になれば幸いです。


JPドメイン名紛争処理方針に基づく答弁書日本知的財産仲裁センター
センター長 殿

紛争に係わるJPドメイン名
firefox.JP

事件番号【JP2007-0008】

登録者
氏名(名称):インフォトランス有限会社

申立人
氏名(名称):モジラ・ファウンデーション

1. 登録者が希望する連絡方法の詳細

(A)電子メール送付による場合

(B)郵送による場合

2.紛争処理手続の登録者の代理人
なし

3.申立書の陳述・主張に対する答弁

申立人による申立書の陳述・主張内容に対して、対象とされているドメイン名の登録を登録者が保有できることについての理由・根拠は次の通りである。

(1)登録者のドメイン名が、申立人が権利または正当な利益を有する商標その他表示と同一または混同を引き起こすほど類似している、と申立人のなした意見に対する反論

◆申立書「① 登録者が紛争に係わるJPドメイン名(FIREFOX.JP)(以下「本件ドメイン名」という)を登録していること
登録者は、2004年2月18日、本件ドメイン名を株式会社日本レジストリーサービスに登録した(甲1)。」について
●これについては争わない。
新たなドメイン取得の際にFIREFOXという単語を選択したのは、個人的に好きなクリントイーストウッド主演の映画『ファイヤーフォックス』(1982年)に因る(乙第1号証)。

◆申立書「②Firefoxは、申立人が正当な利益を有する商標であること
申立人は、1994年に全世界で始めて普及したウェブブラウザであるNetscape Navigator の開発者らを擁するAmerica Online Inc.(現AOL LLC)の Netscape部門の支援を受けて、米国において、2003年7月に設立された非営利団体であり、日本においても、2004年7月28日に公式アフィリ エイトである有限責任中間法人Mozilla Japanを設立している(甲2)。」について
●これについては争う。
2003年7月に設立されたのは、モジラ・ファウンデーションであり、ファイアーフォックス・ファウンデーション等ではなく、本件ドメイン名とは無関係である。
登録者が本件ドメイン名を取得した後の 2004年7月28日に設立されたのはMozilla Japanであり、Firefox Japan等ではなく、本件ドメイン名とは無関係である。

◆申立書「申立人は、上記開発者らが1998年より行っていた「mozilla.org」の名称のもとウェブブラウザ等をフリーソフトウェアとして無償で提供するプロジェクトを引継いだものである(甲3~7)。」について
●これについては争う。
1998年当時の名称は「mozilla.org」であり、Firefoxではなく、本件ドメイン名とは無関係である。

◆申立書「申立人がmozilla製品として提供するウェブブラウザは、「Firefox」 という名称であり(甲8)、2004年2月9日に技術プレビュー版を公開し(甲9の1~2)、2004年11月に正式版を公開した(甲10)。」について
●「甲9の1号証」について反論する。
申立人が2004年2月9日に技術プレビュー版を公開した証拠としてあげたスラッシュドットジャパンの記事に一番最初に付いたレスポンスは「ロシ ア語で考えるんだ(スコア:5,おもしろおかしい)」である。これはクリントイーストウッド主演の映画『ファイヤーフォックス』に登場する台詞であり、 Mozilla FirebirdがMozilla Firefoxに改称する以前から「Firefoxと言えばアノ映画のMIG-31 FIREFOXだ」と周知されていた証拠に他ならない(甲第9号証の1)(乙第2号証)。

◆申立書「正式版については、公開直後に810万件のダウンロード件数を突破するなど、驚異的な反響があり(甲10)、インターネット・エクスプ ローラーに次ぐウェブブラウザ としてのシェアを占めている(甲11の1~4)。申立人は、日本の他、2004年2月17日にはヨーロッパ(甲12の1)、2005年3月4日には中国 (甲12の2)に公式アフィリエイトを設立し、世界各地において50以上の言語に翻訳したウェブブラウザ「Firefox」を積極的に提供している(甲 13)。 」について
●これについては争う。
本件ドメイン名はJPドメインであり、ヨーロッパや中国の状況が影響するとは思えない。

◆申立書「申立人は、Mozilla Japanを通じ、インターネット上でホームページ(http://www.mozilla-japan.org/)を作成し、ウェブブラウザ「Firefox」の紹介を行っており(甲14)、「Firefox」というと、申立人のウェブブラウザ製品であると広く認知されている。」について
●これについては争う。
wiktionaryにおいては[firefox]は名詞で[Red panda]あるいは[Red Fox]の意であるとされている(乙第3号証の1)。[Firefox]固有名詞で申立人のウェブブラウザ製品であるとされている(乙第3号証の2)。
いくつかの日本のオンライン英和辞書には記述が無かった(乙第4号証の1~)。
英辞郎 on the WEBには、申立人のウェブブラウザ製品とクリントイーストウッド主演の映画であるとされている(乙第5号証)。
1977年に発表されたクレイグ・トーマスのSF小説のタイトルも[Firefox]である(乙第6号証の1)。
同小説は1982年に映画化されており、登録者はこの映画のファンである(乙第1号証)。
1983年に同小説の続編「FIREFOX DOWN」も発表されている(乙第6号証の2)。

◆申立書「申立人は、次の登録商標を有している(甲15)。

商 標 FIREFOX
登録番号 4929354
登 録 日 2006年2月17日
出 願 日 2005年1月28日
指定商品 第9、41、42類本件ドメイン名「FIREFOX.JP」のうち、「JP」は国別コードにより日本を意味する部分に過ぎず、多くのド メイン名に共通する要素であるから、登録者のドメイン名において主たる識別力を有するのは「FIREFOX」の部分であるといえる。
申立人の有する商標は「FIREFOX」であり、これと本件ドメイン名とは、ファイヤーフォックスという称呼を共通するものであり、要部において一致している。」について
●これについては争う。
登録者が本件ドメイン名を取得したのは2004年2月18日であり、出願の約一年前である(甲第1号証)。

(2)登録者が当該ドメイン名に関係する権利または正当な利益を有していない、と申立人のなした意見に対する反論

◆申立書「登録者は、法人としての登記がなく(甲16)、」について
●これについては争う。
登録者は、1995年に東京法務局府中支局に法人登記を行った有限会社であり、 ゲーム、教育関連業界にクライアントを持つ、各種ITサポートを主な業務とする有限会社である(乙第7号証の1~2)。

◆申立書「申立人が登録者に郵便物を送っても宛所不明で返送されてきた(甲17)など、実態のない会社である。」について
●これについては争う。
当時は事務所を移転した直後であり、その登録を行っていなかっただけのことが、「実態のない会社である」との誹りにつながるとは到底考えられない。

◆申立書「登録者は、ドメイン名登録時に株式会社日本レジストリーサービスに対して電話番号を登録しておらず(甲1)、ウェブ上のアイタウンページ、Yahoo!Japanの電話帳においても電話番号登録がなされていない(甲18の1~2)。」について
●これについては争わない。
業務上、電話番号登録の必要性がないから登録していないだけである。

◆申立書「また、登録者は、「FIREFOX」について商標登録出願を行っていない。」について
●これについては争わない。
下記で後述するとおり、登録者は「FIREFOX」という名称を商業上において使用する意図は当初からなかったからである。

◆申立書「登録者は、ドメイン名登録後、ウェブページを作成しているものの、何のウェブページであるのか全く分からない、実質的には機能していないと推測されるようなウェブページであった(甲19)。」について
●これについては争わない。
登録者は本件ドメイン名を「j@firefox.jp」を始めとした複数のメールアドレスとしての使用を想定して取得していたため、ウェブページ作成の必要性が当面なかったからである。

◆申立書「しかも、同ウェブページは、申立人が登録者に対して本件ドメイン名譲渡について話し合いを持ちかけていた平成19年7月までは同じであったが、同年8月には、変更されていた(甲20)。」について
●これについては争う。
登録者は本件ドメイン名で何度かウェブサイトを公開しており、WebArchiveから確認できる最も古い記録は2004年7月11日である(乙第8号証)。
その後も断続的にウェブサイトのアドレスとして利用しており、平成19年8月に変更したのは本件ドメイン名譲渡についての話し合いとはなんら関係が無い。

◆申立書「変更されたウェブページは、更に何のウェブページであるのか分からず、「top」、「party」、「production」のメ ニューだけ機能しているものの(甲21~22)、DJであるスギウラムの紹介のウェブページになっており、「FIREFOX」とは一切の関係が認められな い。 」について
●これについては争う。
sugiurumn氏は世界的に著名なDJ(甲第21号証)ならびにトラックメイカーであり、Avex社他よりCDも発売されている。(甲第22号証)
当時、登録者はsugiurumn氏のオフィシャルサイトリニューアルを請け負っており、本件ドメイン名のウェブサーバをその仮サイトに利用していた。

◆申立書「トップページの著作権表示部分の「flyer.to」をクリックすると、「株式会社フライヤーティーオー」としてのウェブページに移動するが(甲23)、FIREFOXという表示はどこにもなく、Firefoxとは全く無関係である。 」について
●これについては争う。
登録者は、今回、ドメイン名を含んだタイトルのウェブページを立ち上げておかないと、ドメインを奪われるというルールを知るに至ったため、現在メールアドレスとして業務上にも使用しているため、急遽制作したからである。現在はhttp://flyer.to/内に firefox.jpの記述がある。

(3)登録者のドメイン名が不正の目的で登録または使用されている、と申立人のなした意見に対する反論

◆申立書「登録者は、(2)で述べたとおり、本件ドメイン名を登録後ウェブ上で実質的には使用しておらず、現実に本件ドメイン名を利用した事業も行っていない。」について
●これについては争う。
登録者は本件ドメイン名を現実に取得時以来メールアドレスとして利用している。
これは申立書の「3. 申立人が知っている登録者へのすべての連絡先(前記以外のもの)」に「株式会社日本レジストリーサービスへ登録したメール アドレス以外の登録者のメールアドレスが「j@firefox.jp」であること」と申立人自身も認識している事実であり、申立人が「現実に本件ドメイン 名を利用した事業も行っていない。」と述べた部分と矛盾が生じている。 (甲第31号証)

◆申立書「かかるドメイン名の不使用の場合であっても、登録者の事情、状況等を判断して不正の目的を認めた先例がある(甲24~25。JP2001-0002事件、JP2006-0008事件)。
本件では、登録者は、Mozilla Foundationがウェブブラウザとしての「Firefox 0.8」の技術プレビュー版を2004年2月9日にリリースした直後である同年2月18日に、本件ドメイン名の登録を行ったものである(甲1)。 Mozilla Foundationは、ウェブブラウザの名称を「Firebird」にしていたが、別のオープンソースプロジェクトと名称が重なることから、2004年 2月9日、「Firefox 0.8」のリリースと名称変更したことを大々的に発表した(甲9の1~2)。 」について
●これについては争う。
登録者は、ドメイン名の登録以後、ドメイン名を実質的に使用した事実がないにもかかわらず、2007年3月1日に更新を行った(甲1)
登録者は本件ドメイン名の登録後、主にメールアドレスとして利用している (甲第31号証)。
また、登録者は本件ドメイン名でウェブサイトを断続的に公開しており、WebArchiveから確認できる最も早い記憶は2004年7月11日である(乙第8号証)。
2007年12月3日現在は本ドメイン紛争について報告するサイトとして公開している。

◆申立書「Mozilla Foundationは、2004年2月9日の「Firefox 0.8」リリース後も、ウェブブラウザ「Firefox」の名称で何度も改良を重ねたソフトウェアを無償で提供しており、ウェブブラウザ 「Firefox」は日本におけるウェブブラウザのシェアは第2位、全世界的にも15.42パーセントを占めている(甲11の1~4、26~27。 2007年4月現在)。インターネットの大手検索サイトにおいて「Firefox」で調べると、「Google」においては2億4800万件(甲28)、 「Yahoo!JAPAN」においては2億3100万件のヒット数があり(甲29)、申立人のウェブブラウザ「Firefox」の案内がトップに出る。最 早、「Firefox」という名称は、申立人が提供するウェブブラウザのことを意味することが広く認知されており、登録者がドメイン名を登録し保有し続け る理由は存しないと思料する。」について
●これについては争う。
ドメイン名は先願主義であり、市場シェアや知名度が高いからというだけで、ドメイン名移転の理由にならない。
また、それほどに認知され各種検索サイトで上位に表示されるならば、申立人が本件ドメイン名に拘る理由は存しないと思料する。

◆申立書「な お、申立人は、本申立前である2007年6月に、申立代理人を通じて登録者に対し、ドメイン名の移転を依頼する電子メールを送り(甲30)、登録者から話 し合いをしたいとの返信を受領した(甲31)。然るに、申立人代理人が登録者に対し、具体的な話し合いの日時を提示する電子メールを送っているものの(甲 32)、 」について
●これについては認める。
確かに2度だけメールをやりとりした。

◆申立書「登録者から何らの返信がない状態である。登録者が、一度はドメイン名の移転について話し合いをする連絡をしてきたことからすると、登録 者が本件ドメイン名を保有し続けなければならない理由はなく、具体的な条件により、移転について応じる意図があったことが認められる。 」について
●これについては争う。
登録者は本件ドメイン名をメールアドレスとして使用しており、保有し続けなければならないので、お断りする意図をもって連絡をしたものの、業務多忙のためその後の連絡ができずにいたが、本件ドメイン名紛争処理とは別の問題である。
登録者は本件ドメイン名を取得して以来、何度か複数の人物から最高11,000米ドルによる譲渡を持ちかけらているが、本件ドメイン名の取得は売却を意図したものではないので売却に応じていない。

以下、本件に関する登録者の意見を追加して述べる。

登録者は東京法務局府中支局に登記する法人組織、インフォトランス有限会社である。

登録者は申立人による商標登録に1年も先立つ2004年2月18日に、firefox.jpのドメインを取得した。

ドメイン取得の際にfirefoxという単語を選択したのは、①登録者の代表取締役が個人的に好きな、クリント・イーストウッド主演の映画『ファ イヤーフォックス(原題:Firefox)』から着想を得たことと、②その好きな単語をメールアドレスで使用したい、という2つの理由からである。本件と 直接は関係ないが、『ファイヤーフォックス(原題:Firefox)』というアメリカ映画は、ハリウッドの名優であり、アカデミー監督賞を2度も受賞した クリント・イーストウッド(Clint Eastwood)が主演・監督した作品であり、申立人の商標登録に先立つ1982年の発表である。クリント・イーストウッドは、他にも『ダーティハリー Dirty Harry』(1971年)や『マディソン郡の橋 The Bridges of Madison County』(1995年)、『硫黄島からの手紙 Letters from Iwo Jima』(2006年)の例を出すまでもなく、世界的に著名な人物である。

その後、登録者は、本件ドメイン名を「j@firefox.jp」を始めとした複数のメールアドレスとして、登録以来3年以上に渡り、業務および 個人的に利用しており、現在「●●@firefox.jp」というメールアドレスは、登録者を初めとする複数の人間に、無くてはならない存在である。今後 ドメインが強制的に移転され使えなくなると、登録者及び<●●@firefox.jp>を使用している人々、ならびに< ●●@firefox.jp>宛にメールを送信してくる多数の人々の不利益が発生することは自明である。

ところで、今回、申立人は、様々な理由とともに、「登録者は本件ドメイン名に関する権利も正当な利益も有していない」と述べており、登録者は、それらに、前述の通り逐一答弁した。

確かに、社団法人日本 ネットワークインフォメーションセンターにおける紛争処理については、不当な高値での転売目的にドメイン名を取得する、いわゆるサイバースクワッター対策 であるのは承知しており、その経済的価値は認める。そして、社団法人日本ネットワークインフォメーションセンターによる「JP ドメイン名紛争処理方針」の第4条「JP ドメイン名紛争処理手続」には、「a. 適用対象となる紛争」として、「(i) 登録者のドメイン名が、申立人が権利または正当な利益を有する商標その他表示と同一または混同を引き起こすほど類 似していること」「(ii) 登録者が、当該ドメイン名に関係する権利または正当な利益を有していないこと」「(iii) 登録者の当該ドメイン名が、不正の目的で登録または使用されていること」とあり、「このJPドメイン名紛争処理手続において、申立人はこれら三項目のすべ てを立証しなければならない。」とある。

しかし、本件においては、前述の反論の通り、特に「(ii) 登録者が、当該ドメイン名に関係する権利または正当な利益を有していないこと」と「(iii) 登録者の当該ドメイン名が、不正の目的で登録または使用されていること」には全く該当していない。

さらに、立教大学教授・ 早川吉尚氏(国際私法・ADR)、立教大学助教授・上野達弘氏(知的財産法)、緒方法律事務所・緒方延泰氏(弁護士)、東京工業大学助教授・金子宏直氏 (民事手続法)、神戸大学助教授・島並 良氏(知的財産法)、北海道大学教授・曽野裕夫氏(民法)、長島・大野・常松法律事務所・山内貴博氏(弁護士)、学習院大学助教授・横山久芳氏(知的財産 法)、上智大学法科大学院助手・小川和茂氏らによる『JP-DRP 裁定例検討最終報告書』(2006 年3 月、社団法人日本ネットワークインフォメーションセンター発行)(乙9号証)の108ページ以下によると、「ドメイン名の登録に先願主義が採用されている ことからして も、登録者が『不正の目的』なくドメイン名を登録又は使用している場合には、登録者の利益を優先して考えるのが原則である。登録者が個人的趣味に基づく使 用しかしていないことを理由に、正当な利益がないと判断するのは、-申立人側の要保護性が強いことを考慮しても―明らかにいきすぎであろう」と、『先願主 義』に基づく登録者の利益を優先すべきであると断じている。

また、同報告書109 ページには、「処理方針4条cが規定する『不正な登録者と正当な申立人』という場面を超えて、より一般的に利益衡量的な手法を用いて、登録者の権利又は正 当な利益を判断することには問題がある。登録者が申立人に対する『不正な目的』なくドメイン名を登録又は使用しているため、登録者に一応正当な利益が認め られる場合に、ドメイン名の登録をめぐる申立人と登録者との利益の大小を衡量して、登録者側に申立人の利益に優越する利益があるかどうかを吟味すること は、妥当でない。(中略)もしこのような衡量を強引に行うことが許されるならば、登録時に悪意なくドメイン名を取得した登録者が、後にドメイン名と同一又 は類似する商標を周知・著名にした第三者からドメイン名の移転を要求されるという一種のリバースサイバースクワッティングを招来することになりかねな い。」とも断じている。

思うに、ドメイン名紛争処理方針の基本理念(=ミニマル・アプローチ)は、典型的なサイバースクワッティングの事案など、容易に判断を下し得る ケースに限って申立人に救済を与えるものである。 本 件のように、典型的なサイバースクワッティングではない案件においては、正当な利益を有する当事者間の利益衡量に基づく判断が必要となるため、書面審理を 原則とするドメイン名紛争処理手続には馴染まない。同紛争処理手続において本件ような事案を無理に扱おうとすると、誤った結論を導く危険性もあり、かえっ て同手続の信頼性を損なう結果となりかねないと思慮する。

さらに、本件においては、登録者が単にメールアドレスとして使用していたに留まるため、 「JP ドメイン名紛争処理方針」の第4条「c. 登録者がドメイン名に関係する権利または正当な利益を有していることの証明」の「(iii) 登録者が、申立人の商標その他表示を利用して消費者の誤認を惹き起こすことにより商業上の利得を得る意図、または、申立人の商標その他表示の価値を毀損す る意図を有することなく、当該ドメイン名を非商業的目的に使用し、または公正に使用しているとき」に該当し、なんら問題は発生しない。

以上をもって、登録者は当該ドメインを今後も正当に所有・使用する権利があることを主張する。

登録者は、この答弁書に記載されている情報は、登録者が知りうる限りにおいて、完全かつ正確なものであり、この答弁書が嫌がらせなどの不当な目的のためになされているものではないことを保証する。

4.ドメイン名紛争処理パネル

登録者は、この紛争処理手続が、一名構成のパネル によって審理・裁定されることを選択する。

5.他の法的手続

なし

6.支払

なし

以上

登録者(または代理人)の氏名:インフォトランス有限会社

提出日: 2007年12月 3日

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